《実話》道〜私がつけた足跡〜
この時のパパの表情…

深い悲しみ…

凄まじい辛さ…

重くのしかかる苦しみ…

いろんな思いが心を占めていたのだろう。

ただ、遠くを見つめるパパの瞳を夢咲は忘れられず、深く心に刻み込む。

額に収まった口端を少し上げ微笑んでいる人…

それがママだった。

そして、それは遺影だった…

ママと感じた時、もうこの世にいなかった。

『ママ』がどんな言葉で、何を示すのか…

パパと同義語…

パパの対義語…

ママがママと知った日…夢咲は悲しさを知った。

初めて悲しさ、淋しさを覚えた。

ママが欲しいと、布団の中で切に願った夜だった。
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