gently〜時間をおいかけて〜
「信じた」

そう言ったあたしに、
「んっ?」

航が聞き返してきた。

「あなたが未来からきたことをあたしは信じたから」

あたしが言うと、航はもう1度決定キーを押した。

そしたら、石のように固まっていた人たちが動き出した。

「それで、未来人のあなたが何しにきたの?

あたしの命でも狙いにきたの?」

あたしが聞いたら、
「映画の見過ぎ」

航は呟くように言うと、息を吐いた。

「別に、俺は未来の世界から送られてきたスパイじゃない。

それに、母親を殺す気なんて俺にはない」

呆れたように言った航に、
「は、母親?」

あたしはまた聞き返した。

ますます意味がわからなくなってしまった。
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