gently〜時間をおいかけて〜
あたしの声が聞こえたのか、航もベランダにやってきた。

「夕焼け…?」

西の空いっぱいに広がるのは、オレンジ色の太陽だった。

空はキレイなオレンジ色に染まっていた。

「曰わくつきのマンションなんだけど、夕焼けはキレイなんだ」

あたしは得意げに言った。

「航は夕焼けを見たことないの?」

そう聞いたあたしに、
「そう言えば、最近は空を見ていないな」

呟くように、航が答えた。

あたしと航は、目の前の夕焼けを見つめた。

夕焼けを見つめながら、
「航は、どっちに似てるの?」

あたしは聞いた。
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