gently〜時間をおいかけて〜
時間が過ぎても、変わらないことがあった。

それは、航と過ごした思い出だ。

たぶんそれは、時間を越えたとしても変わらないことだろう。

この先もずっと、決して変わることはないだろう。

「――大事に、しまっとこ」

ベッドの下に手を伸ばすと、クッキー缶を取り出した。

そこに、航と撮ったプリクラをしまった。

航の顔が見たくなったら、またプリクラを見ればいい。

彼と過ごした時間は、変わらないのだ。

――たとえ、時間を越えても。

☆★END☆★
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