gently〜時間をおいかけて〜
あたしは20歳も過ぎていない、まだ10代の子だ。

未来からきたと言う息子と昨日から1つ屋根の下でいっしょに暮らしている。

どっからどう見ても、あたしたちは同い年だ。

当たり前だけど、親子と言う表現はできないな。

まだ幼さが残る航の寝顔を見ながら、あたしはそんなことを思った。

「あっ、時間だ」

そう呟くと、航を起こさないように気をつけながらその場を後にした。


ファーストフードの店は便利だ。

あたしはホットコーヒーの匂いを鼻に感じながら、エッグマックマフィンを頬張った。

大学近くにマクドナルドがあるところを見ると、本当に便利な大学だなって思った。
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