gently〜時間をおいかけて〜
まあ、プリクラのために払った400円がもったいないだけだ。

もし捨てて、見知らぬ誰かにプリクラを拾われたくない。

と言うか、見られたくない。

とりあえず、面倒だけどとっておくことにした。

「次はどうする?」

航が聞いてきた。

「どうするって…」

どうしようか?

「またウロウロする?」

あたしは言った。

「んー…じゃあ、そうする」

航が歩き出したので、
「ちょっと待って!」

あたしは歩き出した彼の背中を追った。
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