いつかのMerry Xmas
深いため息のあと、かちりとライターで火をつける音が小さく響く。

「煩い。
 こっちは連日連夜忙しくて寝不足なんだから、もうちょっと優しく喋ってくんない?」

――なっ。
  自分が好きでゲームやってたくせに、なんて言い草すんのかしら。
 図々しいにも程がある。

「それに、そのマイクは昨日急遽さやちゃんが貸して欲しいっていうから貸すことにしただけで。
 別に俺が押し付けたわけじゃない」

「そんな経緯、私が知るはずないじゃない」

「じゃあ、経緯も知らずに一方的に文句を言うのは止めるんだな」

――むかつくーっ

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