いつかのMerry Xmas
口に出せなかったのは、遠慮したわけじゃない。
かっちゃんがすごい勢いで私の前から姿を消してしまったからだ。

「――ばっかじゃない」

私はぼそりと呟いて、仕方がないのでキーボードを片付ける。

はぁ、本当。
馬鹿みたいに重たいわぁ、これ。

でも、今は全体の片づけを積極的に手伝っているかねやんを巻き込むのも申し訳ないしなぁ――。

諦めてキーボードを持ち上げた、その時。


「俺が持ってくよ」

珍しく、親切な言葉を口にしながら、早瀬 怜一郎がやってきた。
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