‡いとしきみ‡
稔達の傍へ駆け寄り、式場へ促す。
 
 
「そろそろ行くか」
 
「そだな。寒いし」
 
 
前に家に送られてきていたハガキをスーツから取り出し、係の人に見せる。
 
住所と名前の確認をして入ると、ホッカイロが配られた。
 
 
「いらね…」
 
 
そう呟くと、稔は
 
 
「なら俺にちょうだい」
 
 
と言って来たので渡した。…そんなもん集めてどうする(笑)
 
稔の手元には、俺と慎二、他にもいつの間に貰ったのかと思う位にほっかいろが握られている。
 
 
「恥ずかしい奴め」
 
「いてっ。優夜ひでぇ…」
 
 
稔にチョップをおみまいした後、嘆いてる稔を置いて、慎二と会場へ向かった。
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