‡いとしきみ‡
いつの間にか、会場前は、人で埋められていた。ケータイで時間を見ると、式まで後10分程度だった。
時間が無い事を伝えると、美紀は写真撮ろうと言って来たので、夢佳ちゃんに撮ってと頼み、何枚か写真を撮った。
デジカメの画面を見ながら、この顔最悪〜なんて言いつつ、嬉しそうな顔をして微笑んでいる美紀を見て、俺も嬉しくなった。
「そろそろ入ろうか?」
「そうだね。優夜、どうする?稔君の所戻るの?」
「だな。戻っとかないと後で何言われっか分かんねぇし(笑)…んじゃ、また後でな」
人込みを掻き分けて、稔を探す。式まで10分も無いというのに、まだこんなに人がウジャウジャ居るのかと、人込みに嫌気がさし、少し式が面倒臭くなった。
意外にピンクの袴も目立たない。女の子達が、それぞれ派手だからだ。
「優夜〜!こっち」
名前を呼ばれ、声のした方を振り向けば、両手を高く上げ、俺を呼んでいる稔が。
一緒に居る慎二なんか、稔と少し距離を取って、他人のフリしてる。
…慎二、その気持ち分かる気がするぞ。
時間が無い事を伝えると、美紀は写真撮ろうと言って来たので、夢佳ちゃんに撮ってと頼み、何枚か写真を撮った。
デジカメの画面を見ながら、この顔最悪〜なんて言いつつ、嬉しそうな顔をして微笑んでいる美紀を見て、俺も嬉しくなった。
「そろそろ入ろうか?」
「そうだね。優夜、どうする?稔君の所戻るの?」
「だな。戻っとかないと後で何言われっか分かんねぇし(笑)…んじゃ、また後でな」
人込みを掻き分けて、稔を探す。式まで10分も無いというのに、まだこんなに人がウジャウジャ居るのかと、人込みに嫌気がさし、少し式が面倒臭くなった。
意外にピンクの袴も目立たない。女の子達が、それぞれ派手だからだ。
「優夜〜!こっち」
名前を呼ばれ、声のした方を振り向けば、両手を高く上げ、俺を呼んでいる稔が。
一緒に居る慎二なんか、稔と少し距離を取って、他人のフリしてる。
…慎二、その気持ち分かる気がするぞ。