Snow Princess ~雪の華~
「呼び出しの誓言?」

「そうだ。それがない限り俺は姿を見せることは出来ない」

「けど、んなもんなくてもマリンを探すのに支障はないだろ?」


キーファが聞いた。
しかし鏡からかえってきたのは冷たい言葉だった。


「ところが、無理だ。
お前を写している以上、今の俺にはお前に関することしか探すことは出来ない」

「マリンは俺たちの友達だ! 姫だ!」


キーファが熱く言った。
だがきっと今鏡を見れたら呆れて首を振っていそうな声がかえってきた。


「バカかお前?
お前とアイツがどんな関係だろうがアイツを探したいならばその主体はマリンだ!

マリンを写したならば探せるさ! だが今写ってるのはてめえだ!

今のままじゃてめえの忘れ物を探すのがせいぜいなんだよ!」


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