Snow Princess ~雪の華~

ガタガタワーキャーと騒ぎ立てるので部屋にいた男の1人が扉を開けた。

男は扉を開けるなり大声で笑い出した。

仲間たちもその男の脇から覗くなり豪快に笑う。
思わぬ反応にマリンの頬に赤みがさした。


「何? 何なのよ! 聞こえたでしょ! 早く取ってよ!」


無理もない。
男たちの目に飛び込んできたのは、縛られて芋虫のように床に転がり、掃除用具の下敷きになるマリンだったのだから。


自分で現状を測れないにしろ、屈辱的な目にあっていることは確かだと感じ、マリンは唇を噛んだ。


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