Snow Princess ~雪の華~
鏡は、嫌な物にでも触ってしまったような顔をした。
嫌悪感をむき出しに、言葉を投げる。


「ふーん……民衆苦しめてまで存続させる国ねぇ…そんなものに意味があるのか?」

「国が残れば他はいくらでも再生する。すべては国ありきだ」

「違うね。民がいなきゃ国なんざ出来やしない」

「見解の相違だな」


シャーマの体でにらみつければ、鏡も威嚇するように鼻をならす。


「鏡の癖に生意気な。だが、何も出来ずにそこで見ているがいい」

「さぁ…? それはどうかな」

「何だと…?」


男の眉がいぶかしげにひそめられる。
思い当たることがあったのかそれはだんだんと恐怖に彩られていく。


「まさか…!」


鏡が口元だけでにやりと笑った。
男は舌打ちすると、さっと踵を返した。


「待てよ」


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