Snow Princess ~雪の華~

ドアへ向けかけた足を戻すと、男は面倒くさそうに振り向く。
鏡は手をひらひら振って言った。


「お前じゃねーよ、オレが言ってんのは王様だよ。

シャーマさ、お前がどういう意思で国を守りたいのかなんて知らねーけどよ。

王であるその前に、お前は一人の父親だろ?
たまには自分自身の幸せのためだけに動いてみろよ」


フン、と鼻をならして足取りも荒々しく男は扉を閉めた。
一人残された鏡は、ポツリ。


「これと同じことを、オレは王たち(お前ら)に何回言っただろうな…。

悪いな、リリー。あいつのこと焚き付けちまった」



だが、突っ込む者も、文句を言うものもその場にはいなかった。


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