Snow Princess ~雪の華~
「まだ部屋が? 奥行きと合わないのに」

「正確にはここにある訳ではないわ。別空間につながってて、王の書斎からも行けるわ」


リリーが開けた扉の向こうにはこぎれいな書斎。

「あれでマリンの場所を探せるわ」


リリーが差したのは正面の壁の豪華な装飾の施された鏡。
二人は不思議な雰囲気の漂う鏡をまじまじと見つめた。


「あれで――?」

「そう。ちょっと見ててね」


リリーは鏡の正面にたった。


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