幼い君〜レジスタンス凜Side〜


15分…いや、30分は経っただろう。


「りっちゃぁぁん」


と、レオの声で俯いていた顔をあげると、今もまだ、泣いているレオが駆け寄ってきた。



「ご家族の方ですね?中へどうぞ」


そう言われたので、レオを腕に抱き治療室に入る。




何とも病院らしい独特な消毒液の匂い。


泣き止まないレオをあやしながら、先生の前の丸椅子に座る。



「傷口を見た所、出血していた割には縫う程ではなかったので止血だけにしてあります。」



「ありがとうございました」


こまめに消毒をして下さいね、と助言を受け頷いた。


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