狂暴わんこのひとり占め。




誰か来た。


その瞬間、ピタッと灯夜の動きが止まる。



今だ!!



どすっ…

「う゛っ!!」


「…隙あり」


「て、手加減なしじゃん…。てか、こんないいとこで誰?」


何が“いいとこ”よ!!

奴はお腹を押さえながらうなだれた。

そのうちにベッドを降りてそそくさと逃げる。


「やり過ぎよ!このエロ犬っ!」


「寝起きの紗希は誘ってるんだもん。てか紗希、顔真っ赤…ぶっ」


灯夜の顔面にはそばにあったクッション。

これ以上喋るな!頼むから!!


「次襲ったら、喋んないから!!」


「んなの、無理に決まってん…

バタンッ。


「………。紗希の鬼っ!!」


奴の声が聞こえた気がしたけど、気のせい気のせい。


私は玄関へと向かった。




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