溺愛キング
「プリン?!ほんとですか?!やったぁ!ありがとぉございます!」


すかさずプリンに反応した矢耶。

類さんのこうした気配りとかすげぇって思う。


「たいしたことないって。矢耶ちゃんが喜んでくれてよかった。まぁ結乃を車で待たしてんだ。だから今日はこのへんでな」

「え…もう帰っちゃうんですか?まだ居てほしいですよぉ〜結乃さんも連れて来て下さい!久しぶりに会いたい!」

「あ―…矢耶ちゃんの頼みでも、無理だな」

「何でですかー?」

「そーっすよ!何でっすか」

「矢耶ちゃんはいいとして尚弥、お前考えろよ。俺が結乃をお前らに会わせるわけないだろう。誰にも見せたくねぇから。ははは!だから結乃を説得させんの大変だった」

「はぁ、、、」

「だから矢耶ちゃんごめんな!また来るから。な?」

「はぁーい」


矢耶が頼んでも無理って…俺には考えられないけど。

類さんはみんなをまとめたりするのがやっぱ俺とは違う。

どこか雰囲気とかオーラとかが違うんだよ。


「はい、矢耶ちゃん。プリンな。これは結乃が好きなケーキ屋のやつだから美味いと思う」

「ありがとぉございます!」

「じゃぁな」


矢耶の頭を撫でた。


『類さん』


すかさず矢耶を隠した。
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