溺愛キング

八人で食べるのは今のとこ最後だった晩御飯を終えて藍の部屋でまったり寛いでた。


｢明日から忙しくなるな。って言っても、土日までの三日間だけどな｣


藍が後ろから抱きしめてきた。


『明日までに荷物まとめて運ぶって大変だよね。お母さん達はもう用意してるのかな？！』


後ろから伸びてきた藍の腕を握りしめながら聞いた。


｢もう用意は終わったって聞いたぞ。後は送るだけだとよ｣


お母さん達って、やることは早いんだよね。

感心しちゃう。


｢今日は早く寝て、明日の準備に備えるか｣

『うんっ藍は重労働しなきゃダメだもんね！』

｢矢耶のもん運ぶんだから何かご褒美くれよ？｣


ニヤッと藍が笑った。

何か変なこと考えてる顔だ。


『毎日一緒に寝るじゃん！それがご褒美じゃダメ？』

｢それは当たり前だろ。とにかく何かしてくれよ？ほらっおいで。寝るぞ｣


藍がベッドに入り腕を引っ張った。

倒れ込む様にベッドに入り、藍に抱きしめられる。

すぐにうとうとしだし、五分もたたないうちに寝た。


｢おやすみ。矢耶――…｣


藍飛がちゅっと唇にキスを落としたことに気付かない矢耶だった―――――………