白神
「………変なの。」
「うん、………とても変だよね。」
「………どうかしてるよ。あんた。」
「………うん、どうかしてるみたい。」
「………ありがと。」
「………。」
彼はゆっくり私から離れて、私の手をとった。
「………どういたしまして。」
彼の笑顔はとてもキラキラしていてヒマワリみたいだった。
泣いたから、鼻の辺りが少し紅くなっていて。
可愛いな
なんて思ったのは秘密だ。
たった今わかったこと。
これは、《やさしさ》なんだ。
これを、人は優しさって呼ぶんだ。
知らなかった。
優しさって、こんなに温かいものだったんだ。
「………プリクラ、撮ってもいいよ。」
「ホント!?やった!!」
彼の無邪気な笑顔が、とてもまぶしかった。

