鳳龍~伝説の少女~
残された私は、どうすればいいのか分からずただ呆然としていた。









数秒遅れで我に返った私は、急いで縄を解き翔の元へ歩み寄る。









私は、泣きながら何度も血塗れの翔の体を揺すった。









うっすらと目を開けた翔は、「千紘、無事で良かった。傍にいてずっと守ってやるって約束したのにもう、守れそうにないや・・・マジごめんな。そういや、前にあの場所で言った俺の夢覚えてるか?覚えていたら、いつかお前が叶えてくれ・・・ゲホッ」









千「翔ッ、お願いだから置いて逝かないで!」









翔「そうはいかねぇーよ。もう限界だ・・・千紘良く聞け、俺はいつでもお前の味方だ!愛してる・・・けど、もうお前の傍にはいられねぇーだから、他にいい男作って幸せになってくれ。」









それだけ言うと翔は、ぐったりと力が抜けいていくのが分かる。









この時から私は、自分を見失い壊れ始めたんだ。


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