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「熱なんてないよ!ゴホ、ゴホ。私は全然平気、ゴホ、だって!私の心配はいいから。ゴホ・・・ゴホ、ゴホ。」

私はいっぱい喋ったせいか、すごく体がだるく感じた。

「嘘付くな。俺に嘘が通るとでも思ったか?お前は熱がある。こんなに体が熱いのに。測らせろ」

直樹くんはそう言うと、私の着ていたシャツの第二ボタンまで開けて、脇に体温計を滑り込ませた。そして、私が逃げられないように、両肩を持って体温計がなるのを待っていた。私は体がだるすぎて、抵抗する力もなく、直樹くんの言うままになっていた。


ピピピ・・・ピピピ


体温計がなる音が聞こえた。すると、直樹くんは私よりも早く体温計を取り上げた。

「・・・・?」

「美咲・・ごめんな・・・こんなに熱が上がるまで・・・・・」

直樹くんはそう言うと、後ろから私を抱きしめた。恥ずかしい気を紛らわせるため、私は聞いた。

「何度・・・だったの?」

「・・・」

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