華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
その日、圭祐は“宮元仁美”という名前らしい担任の女の先生に注意されていた。
「宮元先生は怖い」
この話は、三年生の間ですぐに広まった。
圭祐は「あちゃー」とでもいいそうな表情で席に戻って来て、楓はニカッと笑って見せた。
「皆さん。忘れ物はしないようにしましょうね。
では、今日は今から自己紹介を一人一人にしてもらおうと思います。
クラスのみんなのことをしっかりと知りましょう。
…じゃあ、1番の安達さんから。」
宮元先生の提案で、出席番号1番の子から自己紹介をしていった。
名前、誕生日、好きな物、嫌いな物。
あと、クラスの皆に向けて一言。
そんな具合だ。
男の子は調度今がやんちゃな盛りらしく、今にも「とぉーっ!」なんて言いだしそうだった。
女の子は自分を可愛く見せようと仕出す年頃。身の回りをピンクや赤のキラキラしたもので固め、服もピンクが多かった。
楓はそんな女の子を見ながら自分の姉と重ねて、少しだけ怖いと思った。
“女”というものが怖かったのだ。