華〜ハナ〜Ⅰ【完結】
ふと時計を見れば、10時を少し過ぎたくらいだった。
10時か…
思ったよりも時間がたっていた。
私はパソコンがある部屋を出て、この家に来てから一度も開けていなかったカーテンを開けた。
外は意外にも明るかった。
街灯が煌々とついている。
………もっと暗いかと思ったのに。
私が活動できるのは本来、暗闇の中だけなのだ。
今日は疲れた。
もう寝てしまおう。
そう思い、ベッドルームに入り、すぐに浅い眠りについた。