「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

少しずつ蘇ってくる記憶。

夕べの恐怖とか嫌悪感とか…そういうのが全く消えてなくわったわけじゃないけど…。


「もしかして…赤坂さん…いた?」


朦朧とする意識の中、ずっと長い間、赤坂さんのぬくもりに包まれていた気がする。



「いたよ。さっきまで、ずっと沙織のそばにいてくれたよ」

「そっかぁ…」


やっぱり…。あのぬくもりは赤坂さんだったんだ。


あったかくて…力強い腕の中。


凄く…安心できた…。


───けど…?どうして?赤坂さんが?


「ねぇ、茜…どうして、赤坂さんがいたの?それに…茜も」


覚えてないのと聞かれて首を傾げた。

「ところどころは覚えてるんだけど…完璧には思い出せないんだ…。

教えて。あれから…あたしどうしてた?」


ちゃんと知りたい。

そう思った。



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