「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「──もう、帰った方がいい。ここには、もう来るなー…」


そう言い残して、茜の顔を見ないでバスルームに向かってシャワーを浴びた。



遠くの方で玄関のドアが閉まる音が響いた。



ごめんー…。


俺はお前を傷つけてばかりだ…。



一刻も早く俺のことなんか忘れてくれ、お前には俺よりもっと相応しい男がいるよ。



俺なんかより…もっとー…。



そうだろう?そう自分でも分かっているだろう?


なのにー…なぜた?


なぜー…涙が出るんだよー…?




シャワーを浴びながら床にしゃがみこんだ。


止めどなく溢れてくる涙。



もう、誰も俺を愛してくれる人なんていない。



それでいいじゃないか。それが自分が選んだことだろう?


なのにー…なぜこんなに胸が苦しい。

なぜー…涙が出るんだよー…。



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