腕いっぱいに抱きしめて



痛いよ。痛い。痛い…。




早く……終って!!!



そのときだった。






…動きが止まった。



「泣かないでよ」


「へ…?」



鏡見ると、そこには赤い顔して泣いてるあたしが写ってた。


何で……?


何で涙なんか流しているの…?



「痛かった?ゴメン。」



そう言って男は例の白いブツを便器の中に出した。



違うの…。



わかんないけど違うの。



ただ痛いだけじゃないの。


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