Distance-近いけど遠い存在-
「やばっ!ホームルーム始まるじゃん!早く!」



私達は一斉に走り出す。


「今日って美由紀先生出張だから副担の三田じゃん!あいつ超コワいからやばいよ、急ごう!」



そんな話をしながら、私達は自分達のクラス『2年2組』へ猛スピードで走る。


玄関に事務員のおじさんがいて、驚いた顔で私たちを見ている。



「おはようございまーすっ!」


言いながら駆け抜け、急いで下駄箱で靴を履きかえる。



「急げーっ!」


階段を駆け上がり、ラストスパートをかけ、ようやく教室の前にたどり着いた。




「やばっ!先生来てるよ。三田の声がするもん。どーする?」


私達は教室の前で話し合いを始めた。
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