おれが君を好きな理由(短編)
「あ、ありがとう」




「え?いや、いいよ?俺の家も案外近いし」



「それもそうだけど、ありがとう。今日抜け出してくれて」



そうすこしうつむきながら


いった久保さんにちかずく



「あたし、断れなくて」


泣きだしそうで今にも消えてしまいそうな


声でそうはなしはじめた



とりあえず


座らせて



俺もとなりに座った



「あたし、みんなに嫌われてるのわかってるから、でもすこしでもみんなと仲良くなりたくて・・・・」




そう言いかけた久保さんに


俺は口をふさいだ
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