憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
最初は、その言葉の意味がわからなかった。
ただその言葉は、重く、私たちの上にのしかかった。
私は声を出すことができない。
坂口が語ってくれた話は、あまりにも壮絶で。
私より暗い闇の中で、もがいている彼を知ったんだ。
「―俺は最初はごく普通の家で育った。」
親父はサラリーマン。
母さんは専業主婦。
そして俺は小学生。
なんの不自由もない家庭。
でも俺は、知ってはいけない秘密を知った。