Kissより甘く…
そこは屋上──

唯一俺の羽が伸ばせる場所で
高1の時から気分が優れないと
この場所にきて空を見上げた。

雲一つない青空だけが
俺の見方な気がして…。


「バカだなぁ、俺」

寝転がるなり自然と漏れた言葉。

心のどこかで自信を持っていた。
稚空は俺が好き…と。
稚空のことには常にポジティブに考えてきた。

だけどそう思わせる
稚空だって悪いんだよ。
すげぇ可愛い笑顔見せるし、
登下校も一緒だし…。
こんな自信を持ってしまう俺…
あたりまえなんだよ。


「いい加減…俺を見ろよ」


稚空…頼むから…
俺を男として見ろよ。
幼馴染じゃなく…俺自身を。


ペラッ──
紙が飛んだ音がした。



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