Kissより甘く…
パッと振り向くと
そこには小柄の女子が
まずそうな表情で立っていた。


「邪魔するつもりは…」

「…別にいいけど」

「相良くんだよね?」

「え…なんで俺のこと」

「あたし隣のクラスなの」

…悪いけど知らなかった。
後輩だと思ってしまった。

つかこんな子いたんだ…
俺等の学年に…。


「名前は?」

「一美…相良一美」

「苗字一緒!?」

「そうなんだよ?」


クスッと可愛い笑顔を見せ
隣に腰を下ろす相良さん。

風が運ぶ甘い香りに
なぜか心が落ち着いてしまう。
相良さんはショートの髪型が似合い、
分厚い本を膝に広げた。


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