Kissより甘く…
相良一美-さがらひとみ

俺の中で他の子とは違う
オーラを持っている気がした。
それに今時いるんだな?
文字で埋め尽くされた本を
真剣に読む…高校生。


「本好きなんだ?」

「うん、小さい頃から」

一瞬俺に視線を移すが、
再び本に戻ってしまった。


「相良くん…」

「なに?」

「可愛い彼女いるみたいだね」

「…いないけど?彼女」

「でも登下校一緒に…」


あぁ~…稚空のこと?
やっぱ勘違いしてんだな。
俺と稚空の関係。


「幼馴染だよ」

「そうだったの?」

「家が隣なだけ」


胸が痛かった。
幼馴染、と口に出すと。
俺の中では違うんだけどな。

あいつに対する…気持ちは。


< 14 / 30 >

この作品をシェア

pagetop