果てない恋色空

私の名





「俺、藤堂平助!


土方さんから聞いたよ、
監禁されてるんだって?」



「…あぁ」


「可哀相だよなー」


なんだ、
コイツは。

同情しに来たのか。



「…はあー」


私は長いため息をついた。




「ため息ついちゃダメだよ!!
若いんだから!」




「…オマエもな」


突然あらわれた
大柄な男。

そいつは
平助の頭を叩きながら
言った。


「ぱっつあん!」


「…こいつもまだまだ
お子様だからな」



私が首を傾げていると
そいつは言った。




「おっと紹介遅れたな。


俺は永倉新八」





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