夜の街、蝶が舞う
哀しみの果て

one



「学校の近くにね、新しいカフェができたんだって!」


「へぇー…」


「美里も行かない?」


あたしは少し考えてから
ケータイを開いた。


-新着メール3件


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Date:6/18 1:50
松坂さん
sub:今日は―…
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今日はいつものホテルに5時ね。
203号室で待ってる。

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他のメールもすべて
違う人からこういう内容だった。

今日は忙しいみたいだ。



「…ごめん…
予定入ってるからムリだわ…」


「そっか!じゃあ、また今度ね」

女の子たちは去って行く。


「本当ノリ悪いよねー!」

「せっかく誘ってんのに」


と、

言いながら。




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