君想論 〜2人のサヤカ〜
「……………」
[梧 清花]は口を噤み、なかなか話を切り出そうとしない。
それどころか、不機嫌顔で頬杖をついたまま視線を逸らし、オレと目も合わせようとしない。
呼び出しといてその態度はねーべ……??
(あぁ……帰りたい……)
なしてオレがこんな気まずい空気の渦中に放り込まれなくてはならんのか……??
桐野くんがこんな運命を設定した神様にツバを吐こうかと悩んでいると、やっとの思いで[梧 清花]が口を開く。
「おい、お前さ」
「何さ……??」
シチュエーションがシチュエーションなもんで、オレのモチベーションもローテーション。
[中二病]話なんぞに興味はないので、さっさと話を終わらせて、帰りにスーパーで切らしていた台所の塩でも買って帰ろうかと意識を向けていたのだが……
「――………」
「……はい……??」
ここで[梧 清花]さん。
完ッッ全に桐野くんの虚をつくことをボソッと宣った。
「お前……今なんて言った……??」
「何で同じこと二度も言わなきゃなんねぇーんだよッ!!??」
「いやいや、オレの聞き間違いという可能性もあると言うか……少なくとも、オレの知ってる[梧 清花]さんが絶ッッ対に言わなそうな言葉が耳を掠めたもんで……」
「……ナメてんのかテメェー……」
[梧 清花]が先ほどの台詞を復唱することをヤケに拒む。
それは何故か……??
「だからぁ……!!!!」
答えは単純。
恥ずかしいんだとさ……