灰色の羽
細い体は相変わらずだが、その上半身には昨日パトが施した包帯が幾重にも巻かれていた。


やりすぎだろ、とも思ったがパトがやったのだからきっと間違いない。


だけど上半身は包帯で隠されてはいるが、やはり下半身はあらわになったまま。


そういえばこの子下着つけてなかったっけ。


すると玄関の開く音が聞こえたので、
「パト!この子の服は?」


反応はすぐに返る。
「昨日洗って乾燥機にかけたよ!」


さすが。


「はい、どうぞ。具合はどんな感じ?」


パトから昨日彼女が着ていたワンピを受け取り、

「そんなの私のあずかりしるとこじゃないわよ。ほら、バンザイして。」


彼女が素直に応じたのは少し意外だった。


「とりあえず、言葉は通じてるみたいよ、なーんにも話さないけどね。」


嫌みっぽく言った。



あとはパトにまかせよう。
私はリビングに向かおうとした時、背中に声がかかる。



「子供嫌いのわりには面倒の見方が板についてない?」


パトが言ったのは嫌みではない、ただの疑問。
人は傷つけない、そんな男だ。



「さぁ、ね…」




曖昧に返した。
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