灰色の羽
「なんでだよー。」


「ネコじゃないんだから。それに日本人の大半は黒髪だよ。」


私の意見を一言一句間違えずにパトが代弁してくれた。



やっぱりあいつはバカだ。



呆れながらコーヒーをすする。


「マキはなにかない?」

「なんで私にふるの?」
パトをじとっとした目で睨みつける。


「一応言い出したのマキなんだし。」



そんなのなんでもいいじゃない、



ふと、テーブルの上に置かれた少女の靴が目に入った。



少し考えたあと、




「ミイっていうのは?」

「おー!いいじゃんそれ!かわいいし!」


「うん、なんかイメージに合ってるかも。」


望まずに激しい賛成をもらってしまった。
まさかこんな簡単に賛同されるとは思わなかった。


「理由は?」


なにか面倒くさくなってきたので、はぁ、とため息をもらし、


「その靴よ。」


「靴?」



チャーとパト、二人の疑問がめずらしく重なった。


カップに口を付けコーヒーを軽くあおり、


「その靴、メーカーはイフミィでしょ?だからそこからとってミイ。」



我ながら安直だなと思う。



パトの顔を見るとなぜか苦く笑っていた。


少しイラついたので、

「なによパト、あれだけ賛同しておいて不満なの?」


「いや、不満とかじゃないよ。けど、なんでマキの付けるあだ名はいつも靴なのかなって。」



ああ、そういうことね。
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