灰色の羽
ちらりとチャーのアホ顔を見やった。


「あいつは学校行かせるわ、出席ギリギリだしね。たしか今日は午前の授業だけなはずだから、午後からはあいつにあの子の面倒見てもらうつもり。」



「マキは授業出なくて平気なの?」




じっとパトをねめつけ、
「誰に物を言ってるの?私がそれくらいで単位落とすとでも?」



これでも成績優秀者よ。



「これはこれは、失言でしたね。」



パトは軽く微笑みながら頭を垂れた。




「それより平気なの?」



珍しく執拗に聞いてくるパトに、
「しつこいわよ、平気って…」



すると私の言葉を遮って、
「単位じゃなくて、ミイのこと。」



疑問符が頭に浮かんだので、小首を傾げた。




「マキこれからあの子と二人きりになっちゃうから。ほら、マキ子供苦手でしょ?」



なるほど、そっちの心配ね。




ちなみに私は子供が苦手なわけじゃなくて、嫌いなのだ。
これは似て非なるものだわ。




「私が子供を嫌いなのは、うるさくてわがままで傲慢で意味不明だから。」



嫌いという言葉ではまだ軽い、嫌悪と言いたいくらいだ。



「けど、あの子はましな方だわ。なにせうるさくないじゃない、喋らないから。ま、意味不明ではあるけどね。」



気は重いけど半日くらいならどうにかなるわ、そう言うとパトは、




「そっか、わかった。じゃあよろしくね。なるべく早く帰ってくるから。」
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