甘くも苦い誘惑に溺れて
「一人で帰れるから大丈夫よ」
「そうには見えねぇけどな」
今私、酷い顔をしてる…?
まだ知り合って間もない人でも気付くぐらい…酷い顔をしてる…?
「…気にしないで。私が大丈夫って言ってるんだから、大丈夫なの」
男の手を振りほどこうとするも力が強くて振りほどけず、男は私を引き寄せると鋭い視線で私をじっと見つめた。
「あんた…本当、可愛いげねぇな…」
「…だから、何?そんなの今更でしょ」
「…気が変わった」
トーンの低く響く様な声でボソッと呟くと私の腕を強引に引っ張り、また来た道を戻り着いた場所は…車を止めているパーキングだった。