甘くも苦い誘惑に溺れて
カウンターへ座りブランデーを頼むとマスターはきょとんとした顔をして私をじっと見つめてる。
「優菜ちゃん。明日も仕事なんだろぅ?ブランデー飲んで大丈夫なのかい?」
「あ、ええ大丈夫。一杯だけにしておくから…」
「…そっか。わかったよ」
このお店へは月に三回程来るからほぼ常連になっててマスターは私の名は知ってるけど職業までは知らない。
明日は平日の木曜日だから気にかけてくれたのね。
明日は午後からの出勤だから今日はいくら飲んでも大丈夫。
一人で家で過ごすなら、こうして飲んでいた方がいいの…。