甘くも苦い誘惑に溺れて


暫く飲んでいると一人の男がいくつも空いてる席の中私の隣りへと腰を下ろす。



肩より少し短めの茶髪の髪を後ろへ流していて身長はざっと見た感じ180はありそうね。



耳にはピアス首元にはネックレスと、いかにも水商売をしてそうな感じ。



拓也とは正反対ね…。



拓也は派手じゃないもの。どっちかって言うと地味で控え目な感じかしら…。




「…つまんなさそうだな」




男はチラッと私の方へと視線を向けたかと思いきやいきなり何?私話し掛けられてるの?




「…そう?あまり普段から笑ったりしないから、顔が引き攣ってるんじゃない?」




男は私から視線を逸らし自分の手の内にあるブランデーを見詰めてはフッと鼻で笑う



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