とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
体育祭以来、学校では俺の彼女についてかなり噂になったらしい。
俺本人に聞いてくるやつは少ないからよくわからないが…
まぁ、うるさく騒ぐヤツらがいなくなっただけ有り難かった。
ただ、忍に対する俺の態度は「見てて恥ずかしい」とみんなが口を揃えた。
「右京は忍ちゃんに対していつもだし、言わせておけば?」
「いきなり硬派になったらそっちの方が気持ち悪い。」
虎太郎達はそう言って笑った。
そういえば、後日知ったのだが、裏で俺の写真が売買されてるらしい。
聞いた時はさすがに眉をひそめた。
「きめーな…」
「ちょっと気になるけどな…」
「右京の写真なんて毎年の事だろ…」
「そうそう!写真くらい大目に見てやれよ~」
みんなに言われて渋々我慢する事にした。
家に帰ると夕飯を食べた後、忍の入れたお茶をのみながら愚痴を零した。
忍は俺の話を聞いて笑った。
「右京は人気あるから仕方ないよ。」
「それ迷惑。俺忍にだけ好かれてればいい。」
「そぉ?私は右京が色んな人から好かれてるの嬉しいよ?」
「…独占欲ねーのかよ…」
「そんなのあるよ。
でも右京に人が集まるのは右京に魅力があるからでしょ?
それをみんなが分かってくれて嬉しい…」
そんな忍の言葉に、俺は自分の器の小ささを感じた。
「…俺、ガキだなぁ…」
「それも右京だよ。子供っぽい所もかわいいじゃない?」
そう言って俺の頭を撫でる忍に、照れくさいけど「ありがと」と俺は笑った。