とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
細いからだのどこからその食欲が湧いてくるのかを本気で考えた。
「よく食うな...しかも美味そうに...」
「おいしいよ?右京も食べる?」
あーんと口を開けると忍が一切れ食べさせてくれた。
「ねぇねぇ...なんか視線を感じるんだけど...」
「気のせい気のせい。」
「あちこちから...女子の視線が...」
「人間ならいいよ。」
「意外と人間の方が悪魔なんかより怖いんだよ~?」
「確かにそうかもな。」
そういって笑いあう俺達に「黒崎センパイ!」と声をかけられた。
振り返ると文化祭準備の時手伝ってやった2Aの女子生徒がいた。
「あ~お前か。」
「...黒崎センパイの彼女さん?」
「そ。かわいいだろ?」
「もう!やめてよ、恥ずかしい。こんにちわ」
忍が女子生徒に微笑んで挨拶をすると、微妙な表情で会釈を返された。
「黒崎センパイ、コンテストでないんですか?」
「なにそれ。」
「美男美女コンテストですよ!今年もノミネートされてましたよ~?」
「ふーん。...興味ない。」
「ここの文化祭でもあるんだね!うちの大学でもやるよ?」
「...まさか...忍出るの?」
「断った。私も興味ないもん。」
「えー...センパイ出てくださいよ~。センパイのコスプレ姿見たいな~。」
「...コスプレ...だと?・・・」
引きつる俺を見て忍は吹き出した。