とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
騒ぎが落ち着くと、みんながそれぞれ歌い出したりして、だんだん盛り上がって行った。
隣に座っていた忍も楽しそうにしていてホッとした。
「なぁ…この場合はどうしたらいい?」
「何が?」
「忍以外の女に笑顔見せちゃダメだろ?
なのに忍と忍以外の女がいる…
すげー困ってんだけど~」
そう言うと忍は吹き出した。
「フフフ…真面目だね~右京って!」
「さっきは軽いって言われた気がするんだが…」
「そーだっけ?」
「こんなに忍一筋で忠実なのに…キズツイタ~」
わざとらしく泣きそうな顔をしたら、忍は笑ってごめんねと言った。
「今日は普通にしてても許してあげる!」
「助かった!
実は最悪ウリエルとスイッチしようかと思ってたんだよ」
そう耳打ちすると忍はかなり慌てた。
まだウリエルが苦手らしい。
それを見ていたらしいウリエルが頭の中で“解せぬ”とつぶやいた。