【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「いやあ、最近飛鳥、可愛くなったと思うよ。恋でもしてんの?」



「あー…かもね。」



香織は私の返事に身を乗り出して目を輝かせる。



「うっそ!そういうことは早く言ってよぉ!で、どんな人?私が知ってる人なの?」



女子って、なんでこういう類の話が好きなんだろう。他人の恋なんて普通どうでもいいのに。



「そうだな…最低最悪の悪魔、かな。」



私が奴を思い浮かべてそう答えると、香織は首を傾げて「変なの」と呟いた。
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