【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
粗いドライブからようやく解放された頃にはもう夜。



着いた先は、噴水と光がグラデーションを作る公園。



「へー…ロマンチックなところ、知ってんだね。」



「まあチャラ男の入れ知恵だけどね。」



そう言って、車を道路の脇に停めるとさっさと降りるヤス。



「運転は嫌い。やっぱり今度出かける時は、優斗を使お。」



今の俺様発言を聞いたら、兄貴は絶対青ざめるだろう。



兄貴の仕事とかそんなの、この美しい悪魔には関係ないから。
< 279 / 295 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop