【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「こ、の!変態!」



私は捕らえられていたものがなくなり、後ろのヤス目掛けて肘撃ちを試みる。



しかし、二の腕を捕まれ、あっさり止められてしまった。



そして、ヤスの綺麗な顔が私の耳元にズイッと寄る。



「PV撮影の日取りが決まった。明日の8時20分、出発する。」



すっかり忘れていた。まさか、本当に出ることになるなんて…。



「私、その件は了承してない。」



「あっそ。じゃあ今すぐ俺に犯される?」



その言葉に反論出来ない私に、悪魔の微笑を見せた奴は、優雅に風呂場を後にした。
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