風を味方に
私が夜寝ていると心臓がはねあがった。

脈がどんどんあがっていって苦しくなった。

横のベッドで寝ているお母さんも気づかなかった。

私はやっとの思いでナースコールした。

私の荒い息遣いに気づいてお母さんは慌てた。

「美希。大丈夫!!」

「美希。しっかりしなさい!」

私の意識はそこで途切れた。
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