改訂版・時間よ、止まれ。





『…中原くんにも報告するんでしょ?』




「うん。やっぱりああいうことになってからも色々私の相談とか乗ってくれたしね」




『そっか。しっかし新井って今何やってるの〜?やっぱ学生かな?聞いた???』




「うん。サッカーで色々誘われたらしいけど、全部断ってこっちの国立大学自力で受けて、今1年生だって」




『…ってことは、浪人した…?』




「さすがに国立は難しかったみたい。でも、私のためにこっちに帰って来たかったみたいで…」




『へぇーー。ホント愛だよね。サッカーの誘い蹴ってまで…。じゃあ、こっちで一人暮らし?サッカーは結局どーしたんだろ?』




「うん。大学の近くで一人暮らししてるみたい。校区違うところに住んでるから、結局こっちの成人式の招待状は届かなかったみたいだけど…。サッカーは、大学の部活でのんびりやってるみたいだよ」




『そうなんだ〜。じゃあ今度私がそっちに帰る時は、新井連れてきてよ?そーだ!!ミツルくんも一緒にダブルデートしよう!』




「そう言えばダブルデートとかやったことなかったね。楽しそうかも…」




『でしょ?夏休みとかいいよね〜。無理矢理にでもミツルくん連れてくるから、さおりも休み作っといてねー』




「分かったよ。楽しみにしてるね」







それからも2時間ぐらい、話が絶えることはなかった。







耳が痛くなるくらい話した後、電話を切ると、1通のメールが届いていた。





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